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犬の無駄吠えの理由や対策方法は?|しつけのやり方をご紹介!

倉敷市、岡山市、総社市、浅口市、玉野市、早島町の皆さんこんにちは。

岡山県倉敷市の倉敷動物愛護病院の院長垣野です。

 

犬と生活していると避けて通れないのがご近所との騒音トラブルです。

犬が吠えるのには必ず理由があり、その理由に応じて対策を考えることが、無駄吠えを解決するための鍵となります。

 

今回は、犬が無駄吠えをする理由と、その対策方法についてご紹介します。

■目次
1.犬が吠える理由を知ることが大切
2.してほしいことがあるから吠えている場合
3.警戒から吠えている場合
4.興奮から吠えている場合
5.不安やストレスから吠えている場合
6.遠吠え
7.まとめ

 

犬が吠える理由を知ることが大切


吠えることは、犬にとって大切なコミュニケーションの手段です。私たちにとって「無駄」に思える吠えにも、実は必ず理由があり、犬にとっては無駄な吠えなど一つもありません。

 

ただし、吠えること自体はごく自然な行為ですが、頻繁に吠えたり、長時間吠え続けたりすると、ご近所とのトラブルの原因になってしまいます。

 

無駄吠えを抑えるには、まず愛犬がなぜ吠えているのか、その理由をしっかり理解し、それに合った対策を取ることが重要です。

誤った対応をしてしまうと、逆に吠えがひどくなってしまうこともあるので、注意しましょう。

 

してほしいことがあるから吠えている場合


要求吠え」とは、食べ物がほしい、遊んでほしい、かまってほしいといった、何かをしてほしいという気持ちを伝えるために吠えることです。このとき、吠えている間に要求を叶えてしまうと、「吠えれば願いが叶う」と覚えてしまい、要求が通るまでずっと吠え続けるようになってしまいます。

 

そのため、要求に応えてあげる場合でも、吠え終わって静かになったタイミングで対応するようにしましょう。

 

警戒から吠えている場合


知らない人や動物がいる、聞き慣れない音がするなど、飼い主様や周りに警戒を伝えるために吠えることがあります。

うなったり、吠えたりして威嚇することもありますが、飼い主様が慌てて静かにさせようとすると、かえって警戒心が強まり、さらに吠え続けることがあります。

 

例えば、インターホンの音に反応して長時間吠えるのも、この警戒心からくる行動です。

インターホンに対して吠える場合は、家の中でご家族や友人にインターホンを鳴らしてもらい、愛犬が吠えても特に反応せず、何も起こらない状況を作ってみましょう。

インターホンが鳴っても何も変わらない体験を繰り返すことで、次第にインターホンに対する反応が減っていきます。

 

また、家の外の音に反応して吠える場合は、実際に音の出所を見せてあげると落ち着くこともあります。お散歩中に他の犬や人に吠える場合は、散歩コースを変えて、刺激となる対象から遠ざけることも有効です。

 

興奮から吠えている場合


楽しいときやテンションが上がったとき、つい吠えてしまうことがあります。

通常は長く吠えることはありませんが、飼い主様が一緒に興奮してはしゃぐことや、逆にやめさせようと高い声で反応すると、かえって犬がさらに興奮して吠え続けることがあります。

そんなときは、落ち着いて対応することが大切です。

 

不安やストレスから吠えている場合


精神的に不安定になることで吠えることがあります。

運動を増やすなど、ストレスを発散させることで吠える頻度が減ることもあります。

もし明らかなストレス源がある場合は、環境を整え、ストレス源から遠ざけるようにしましょう。

 

また、留守番中に吠え続ける場合は「分離不安」が疑われることがあり、行動診療科での受診が必要なこともあります。

 

遠吠え


他の犬の遠吠えやサイレン、テレビの音に反応して「ウォーン」と鳴くことがあります。

遠吠えは犬の本能的な行動なので、完全にやめさせるのは難しいかもしれません。もし引き金となる音がわかっている場合は、その音を聞かせないようにするのがよいでしょう。

 

まとめ


吠える原因によって、取るべき対応は異なります。まずは、なぜ吠えているのかをよく観察してみましょう。ご家庭での対応が難しい場合は、ドッグトレーナーやしつけ教室の助けを借りるのもよい選です。

 

何か不安なことや質問があれば、いつでもお気軽に当院にご相談ください。

 

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