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獣医師コラム
犬や猫の留守番中に起こるトラブルについて|安心してお留守番させる工夫とは?
倉敷市、岡山市、総社市、浅口市、玉野市、早島町の皆さんこんにちは。
岡山県倉敷市の倉敷動物愛護病院の院長垣野です。
日々の生活の中で、愛犬や愛猫と離れて過ごす時間はどうしても避けられないものです。とはいえ、「お留守番の間、うちの子はちゃんと過ごせているかな……?」と、不安を感じる飼い主様も多いのではないでしょうか。
実際、犬や猫は飼い主様の不在によって、少なからずストレスを感じることがあります。特に近年では、共働き世帯や単身で暮らす方の増加に伴い、愛犬や愛猫が長時間ひとりでお留守番をする機会が増えてきました。
その結果、留守番中の問題行動や、体調を崩してしまうケースについてのご相談が増えてきているのも現状です。
そこで今回は、留守番中のストレスやトラブルを少しでも減らすために、どのような工夫ができるのか、そして私たち動物病院ができるサポートについてご紹介します。
■目次
1.留守番中に起こりやすいトラブル
2.ストレスを減らす環境づくりの工夫
3.安心して留守番させるための習慣
4.当院でのサポート
5.まとめ
留守番中に起こりやすいトラブル
愛犬や愛猫がお留守番をしていると、普段と少し違った様子を見せたり、体調を崩したりすることがあります。それは、寂しさや不安といった心のサインかもしれません。
具体的には、以下のような変化が見られることがあります。
◆吠える/遠吠え(特に犬の場合)
飼い主様と離れることによる不安や寂しさから、鳴き続けてしまうことがあります。これは「分離不安」という心の状態が原因で、近隣とのトラブルにつながることもあります。
◆トイレの失敗(粗相)
いつもはきちんとトイレができていても、環境の変化やストレスによって失敗してしまうことがあります。
◆下痢・嘔吐
精神的なストレスが原因で、消化器に不調が現れることがあります。
◆家具や壁の破損
ストレスや退屈を紛らわせようとして、物を壊すなどの行動に出てしまうことがあります。
◆食欲不振
不安やストレスから食欲が落ちてしまい、ごはんを食べなくなることがあります。
◆過剰なグルーミング(特に猫の場合)
猫では、ストレスが原因で毛づくろいをしすぎてしまうことがあり、脱毛や皮膚トラブルにつながることもあります。
こうした行動は、決して「わがまま」や「いたずら」ではなく、愛犬や愛猫からの大切なサインです。まずはその背景にある気持ちに目を向け、原因を見極めてあげることがとても大切です。
ストレスを減らす環境づくりの工夫
愛犬や愛猫が安心してお留守番できる環境づくりは、思わぬトラブルの予防につながります。
とくに犬と猫では性格や習性が異なるため、それぞれに合った工夫が大切です。
<犬の場合|安心できる「居場所」と退屈対策を>
犬にとって、自分だけの落ち着けるスペースがあることは心の安定につながります。
クレートやベッドなど、安心できる居場所を部屋の隅などに用意しておくと、飼い主様の不在中も落ち着いて過ごすことができます。
また、室内が完全に無音だと、不安を感じやすくなることもあります。
テレビやラジオを小さな音でつけておくと、人の気配を感じて安心する犬もいますが、逆に音が刺激になる場合もあるため、愛犬の性格や反応を見ながら調整してあげましょう。
さらに、フードを中に詰めて遊べる知育玩具を取り入れるのもおすすめです。
夢中になって遊ぶことで、退屈を紛らわせ、ストレスの軽減にもつながります。
<猫の場合|安心できる「隠れ場所」と快適なトイレ環境を>
猫は落ち着いて過ごせるひとりになれる場所があることで、気持ちが安定しやすくなります。
ダンボール箱やキャットタワーのように、高低差のある場所や隠れられるスペースを複数用意しておくと、愛猫自身が心地よい場所を選んで過ごすことができます。
加えて、トイレと水飲み場の環境も重要です。
トイレは「猫の頭数+1」が理想とされ、それぞれが気兼ねなく使えるようにすることで、ストレスを減らすことができます。
また、飼い主様の不在中でも食事や水分補給がスムーズにできるよう、自動給餌器や自動給水器を設置しておくと安心です。
さらに、羽根付きのおもちゃやキャットトンネル、音が出るボールなど、遊び心をくすぐるアイテムを用意しておくのもおすすめです。
ただし、誤飲を防ぐためにも、おもちゃの大きさや形状には十分に注意し、安全なものを選ぶようにしましょう。
このように、犬にも猫にも、それぞれの性格や習性に合った工夫を取り入れることで、お留守番中のストレスを大きく軽減し、心身ともに健やかな暮らしをサポートすることができます。
安心して留守番させるための習慣
環境を整えるだけでなく、日頃のちょっとした習慣が、愛犬や愛猫の心を落ち着かせる助けになります。以下のような工夫を取り入れてみましょう。
◆外出前にやさしく声をかける
外出の際にひと声かけてあげるだけでも、「少しの間だけひとりで過ごすんだな」と心の準備ができ、不安をやわらげることができます。
◆お留守番に慣れる練習をする
いきなり長時間ではなく、最初は数分から始めて、少しずつ時間を延ばしていくのがポイントです。
徐々に慣れることで、飼い主様がいない時間も落ち着いて過ごせるようになります。
◆見守りカメラを活用する
スマートフォンと連携できる見守りカメラを設置すれば、留守中の様子をリアルタイムで確認できて安心です。
異変に気づきやすくなるだけでなく、飼い主様自身の不安軽減にもつながります。
◆どうしても長時間の留守番になるときは
ペットシッターに依頼したり、ご家族・知人に様子を見に来てもらったりするのも一つの方法です。
少しでも人の気配があることで、愛犬や愛猫も安心しやすくなります。
このような日々の小さな心がけが、愛犬や愛猫にとって「ひとりでも安心して過ごせる時間」につながっていきます。
当院でのサポート
当院では、留守番中に見られるストレスや行動の変化についても、いつでもお気軽にご相談いただけますので、ご不安なことがあれば遠慮なくお声がけください。
例えば、分離不安のような症状が見られる場合には、日常の過ごし方や住環境、愛犬・愛猫の性格などを丁寧におうかがいし、それぞれのご家庭に合ったアドバイスをご提案しています。
また、リラックスを促すために、フェロモン製剤やサプリメントなどをご紹介することも可能です。過剰な緊張や不安が見られる場合には、こうしたアイテムが役立つこともあります。
さらに、旅行や出張などで長時間のお留守が予定されている場合は、事前に体調をチェックしておくとより安心です。
お腹の調子や持病の有無を確認しておけば、飼い主様も安心してお出かけいただけます。
当院では、犬種・猫種、性格、年齢、過去の病歴など、さまざまな背景をふまえて、一頭一頭に寄り添った対応を大切にしています。
留守番中の不安や気になることがあれば、いつでもご相談ください。
まとめ
愛犬や愛猫にとっての留守番は、飼い主様が思っている以上に繊細な時間です。
特に環境の変化や季節の影響などによって、心や体の不調が現れやすくなることもあります。
「少し吠えているだけ」「ちょっと食欲が落ちているだけ」と見過ごさず、そうした小さな変化に気づいてあげることが、愛犬や愛猫の健やかな毎日を守る第一歩になります。
もし気になる様子があるときは、どうぞお気軽に当院までご相談ください。
飼い主様と愛犬・愛猫の暮らしが、少しでも快適で安心できるものとなるよう、サポートさせていただきます。
岡山県倉敷市にある「倉敷動物愛護病院」
ペットと飼い主様にとって最善の診療を行うことを心がけております。
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