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獣医師コラム
ペットロスの向き合い方~飼い主様ができる心の準備とケア~
倉敷市、岡山市、総社市、浅口市、玉野市、早島町の皆さんこんにちは。
岡山県倉敷市の倉敷動物愛護病院の院長垣野です。
愛犬や愛猫などのペットは、ご家族の一員として日々の暮らしに癒しと笑顔をもたらしてくれる存在です。
しかし、どんなに大切にしていても、命には限りがあり、いつか必ずお別れのときが訪れます。
その別れは、多くの飼い主様にとって深い悲しみとなり、「ペットロス」と呼ばれる喪失感を経験されることも少なくありません。
この記事では、ペットロスとは何か、どのように向き合えば良いのか、心の準備についても動物病院の立場からお伝えします。
■目次
1.ペットロスとは何か
2.ペットロスの向き合い方
3.飼い主様ができる心の準備
4.動物病院とともにできるサポート
5.ペットロスを和らげる日々の工夫
6.まとめ
ペットロスとは何か
ペットロスとは、愛犬や愛猫など伴侶動物との別れによって飼い主様に生じる心や体への影響のことを指します。これはごく自然な反応であり、特別なことではありません。
<感情面での変化>
・深い喪失感や悲しみ
・「もっとこうしてあげれば良かった」といった後悔
・未来が見えなくなるような不安感
これらの感情は、愛情が深かった証しでもあります。
<身体面での症状>
・食欲不振
・眠れない(不眠)
・体がだるい、動く気になれないといった倦怠感
ペットロスによる深い悲しみは、心だけでなく体にも影響を及ぼすことがあります。
こうした飼い主様の不調が続く場合は、無理をせず心療内科など専門の医療機関に相談することも大切です。
ペットロスの向き合い方
ペットロスを完全になくすことはできませんが、心が少しずつ落ち着くためのヒントがあります。
◆無理に感情を抑え込まない
「泣いてはいけない」「早く元気にならなくては」とご自身にプレッシャーをかけず、今の気持ちを受け入れることが大切です。悲しいときは涙を流しても良いのです。感情を自然に出すことは、心の回復への第一歩です。
◆周囲に気持ちを共有する
ご家族やご友人、あるいは同じ経験をした方との会話や共有が、心を軽くしてくれることがあります。話すことで気持ちを整理できることも多く、一人で抱え込まないことが大切です。
◆思い出を形に残す
ペット達との思い出をアルバムにまとめる、写真を飾る、記念の植樹をするなど、目に見える形に残すことも、心の整理につながります。思い出は悲しみだけでなく、「一緒に過ごした時間の温かさ」も思い出させてくれます。
飼い主様ができる心の準備
大切な存在との別れに備えて、日々をより深く大切にすることが、ペットロスを和らげる力になります。
◆シニア期を迎えた動物の変化を理解する
年齢を重ねた動物は、少しずつ体や行動に変化が見られます。足腰の衰え、食欲の変化、眠る時間の増加など老いのサインを知り、見守ることが心の準備につながります。
◆今できるケアを大切にする
毎日の食事、散歩など丁寧なスキンシップは、動物達にとっても飼い主様にとっても大切な思い出となります。どんなに小さなことでも、一つひとつを大切に過ごしていくことで、後悔の少ない時間を積み重ねていけます。
◆健康診断で病気の早期発見に努める
定期的な健康診断は、病気の早期発見だけでなく、心の準備を進めるうえでも重要な手段です。体調や変化を知ることで、より的確なケアができるようになります。
動物病院とともにできるサポート
当院では、飼い主様と大切な動物達のかけがえのない日々をできる限り穏やかに、安心して過ごせるようにサポートしています。
◆定期健診による早期発見
定期的な健康チェックを通じて、体調の小さな変化にいち早く気づくことができます。
早めの発見は、日常のケアや過ごし方を見直すきっかけとなり、愛犬・愛猫と過ごす時間をより穏やかにする手助けになります。
◆気になる行動や体調のご相談
「なんとなく元気がない気がする」「普段と少し違うような気がする」そんな小さな不安でも構いません。
獣医師や看護師が、しっかりと耳を傾け、飼い主様のお気持ちに寄り添いながら対応いたします。
メールでの飼育相談・健康管理相談も受け付けておりますので、ご来院が難しい場合でもお気軽にご連絡ください。
◆介護や在宅ケアのご相談窓口として
介護が必要になったとき、ご自宅での過ごし方や環境づくり、日々のケアについてなど、どんなことでもご相談ください。
不安や戸惑いの多い時期だからこそ、動物病院が飼い主様の心の拠り所となれるよう、一緒に考え、支えてまいります。
ペットロスを和らげる日々の工夫
別れを経験した後、心の整理には時間がかかります。無理のないペースで日常を取り戻していきましょう。
◆生活リズムを整える
悲しみの中では、食事や睡眠のリズムが乱れがちになります。
まずは、毎日の食事や睡眠、軽い散歩など、ご自身の身体をいたわることから始めてみましょう。
◆新しい習慣を作る
ペット達との思い出を大切にしながら、日常の中に新しい習慣を取り入れてみることも、心にゆとりをもたらしてくれます。
たとえば、日記を書く、手を動かす趣味を始めてみる、自然の中で過ごす時間をつくるなど。
すぐには難しいかもしれませんが、「今日はこれをやってみよう」という小さな一歩が、心の支えになることもあります。
◆地域のサポート会や専門の相談窓口を活用
気持ちを分かち合うことで、心が少し和らぐことがあります。
地域で開かれているサポート会、カウンセラーやペットロス専門士に相談することも大切な支えになります。
また近年では大切な家族を失った悲しみに寄り添い、心の回復を支えていくペット専門のグリーフケアといった取り組みもあります。
ひとりで抱え込まず、安心して話せる場を見つけてみましょう。私たちも共に寄り添いながら支えていきます。
まとめ
ペットロスは、愛情の深さゆえに誰にでも訪れる自然な感情です。無理に忘れようとせず、心と体の声に耳を傾けながら、自分のペースで向き合っていくことが大切です。
飼い主様が少しずつでも笑顔を取り戻すことは、天国で見守っている動物達にとって、きっと何よりの供養になるでしょう。
当院には伴侶動物と飼い主様を支えることに真摯に向き合う思いやりあるスタッフがそろっています。病気のときだけでなく、日々の暮らしのなかで感じる戸惑いや不安についても、どうぞ遠慮なくご相談ください。
■関連する記事はこちらです
・犬や猫の健康診断の重要性について|受ける頻度や内容は?
・シニア犬の健康ケア法について|高齢犬の体調変化と適切なサポートを獣医師が解説
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