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犬や猫の寒さ対策|冬に多いトラブルもご紹介

倉敷市、岡山市、総社市、浅口市、玉野市、早島町の皆さんこんにちは。
岡山県倉敷市の倉敷動物愛護病院の院長垣野です。

今年は暑い日が続いていましたが、最近は一気に冷え込みが強くなりましたね。慌てて冬支度を始めたという方も多いと思いますが、愛犬や愛猫の寒さ対策もそろそろ始めたいところではないでしょうか。

そこで今回は、【寒いと起こるトラブルや、犬や猫のお家での寒さ対】についてご紹介していきます。

■目次
1.寒いと起こるトラブル
2.お家での寒さ対策
3.まとめ

 

寒いと起こるトラブル


寒いと体調不良だけでなく、以下のようにさまざまなトラブルが起こりやすくなります。

 

泌尿器疾患

寒くなると飲水量が少なくなるため、膀胱炎尿石症などが起こりやすくなります。

 

ウイルス感染

気温の低下と乾燥によって、冬はウイルスが増えやすくなります。さらに免疫力の低下や気道粘膜の乾燥により、ウイルスに感染しやすくなります。

 

肥満

寒いと運動不足に陥ってしまい、肥満になりやすくなります。犬や猫も肥満になると、心臓病や関節炎、糖尿病などのリスクが高まります

 

皮膚疾患

冬の乾燥によって皮膚のバリア機能が崩れてしまうと、皮膚疾患を引き起こしやすくなります。

 

異物誤飲

寒さとは直接関係ありませんが、冬はクリスマスやお正月、バレンタインなどのイベントごとが多く、異物誤飲が最も起こりやすいシーズンでもあります。

 

お家での寒さ対策


犬が快適に過ごせる室内の温度は21〜25℃猫では18〜23℃くらいだといわれています。そのため、エアコンを使ってこれくらいの温度を目安に部屋を温めてあげましょう。

しかし、品種や年齢などによっても適温は異なるため、寒そうに体を震わせていたら少し温度を高めに設定するなど、愛犬や愛猫の様子をみながら調整するようにしましょう。

 

ヒーターも寒さ対策に便利なアイテムの一つで、ヒーターの前から離れようとしない犬や猫も多くいます。しかし、ヒーターの前に長時間いると皮膚の乾燥や、低温やけどをする恐れがあるため、サークルで囲うなどして近づきすぎないよう工夫をしましょう。

 

また、暖房器具を使うと部屋の中も皮膚も乾燥してしまいます。そのため、加湿器などを利用して、部屋の湿度を50〜60%くらいに保つようにしましょう。

 

節電も兼ねて服を着せたいと考える飼い主様も多いと思いますが、室内で服を着たままでいると、服と擦れて毛玉ができたり、皮膚疾患に気づきにくかったりします。そのため、室内では服を着せないほうが得策でしょう。

 

まとめ


寒い冬はさまざまなトラブルが起こりやすくなるため、犬や猫にも寒さ対策が必要です。しかし、特別な対策を行う必要はなく、室温と湿度の調整が最も重要です。

また、冬は低温やけどや異物誤飲も起こりやすくなるため、寒さ対策と合わせて安全対策もしっかり取るようにしましょう。

もし、お困りごとやトラブルがありましたら当院までご相談下さい。

 

■誤飲誤食についてはこちらの記事でも解説しています。
犬や猫の誤飲誤食について|命にかかわることも

 

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