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獣医師コラム
子犬・子猫の成長に合わせた食事管理|量や回数、迷ったらすぐに相談を
「子犬のミルク、どれくらいあげればいいの?」「子猫の食事回数、これで足りているのかな?」
そんなご相談を、当院でもたくさんいただいています。
実際のところ、ミルクやフードの量、食事のタイミングは月齢ごとにどんどん変化していきます。さらに、個体差も大きいため、「これが正解です」と一概に言い切れないのが難しいところです。
だからこそ、私たちは「ちょっと迷ったときに、気軽に相談できる場所」として、子犬・子猫の成長を一緒に見守り、サポートしたいと考えています。
今回は、子犬・子猫の成長に合わせた食事の目安や、気をつけたいポイントについて解説します。
■目次
1.月齢ごとに変わる体の変化|日々の観察ポイントと向き合い方
2.ミルク期(生後0〜3週)|ミルクの量・間隔と体重チェックの重要性
3.離乳期(生後3〜8週)|ミルクからフードへの自然な移行法
4.社会化期〜生後半年|食事の量と回数の目安
5.食べない・食べすぎ…? |よくあるお悩みと獣医師のアドバイス
6.まとめ
月齢ごとに変わる体の変化|日々の観察ポイントと向き合い方
子犬や子猫の成長は本当にあっという間で、特に生後0〜6か月の間は、体のサイズも生活リズムも大きく変化する大切な時期です。
この時期は、日々のちょっとした変化を見逃さずに観察することがとても大切になります。
たとえば、こんなポイントに注目してみましょう
・体重の増え方
・食欲や排泄の状態の変化
・睡眠時間や活動量の変化
月齢ごとに「平均的な体重」や「食事量の目安」はありますが、実際には個体差が大きく、兄弟であっても成長のスピードが異なることも珍しくありません。
そのため、「ちょっと太ったかも?」「あまりごはんを食べていない気がする」と感じたときには、体型や便の状態、普段の様子なども合わせてチェックしながら、総合的に判断していくことが大切です。
ミルク期(生後0〜3週)|ミルクの量・間隔と体重チェックの重要性
生後すぐの子犬・子猫は、まだ自力でミルクを飲んだり排泄したりすることができません。
そのため、この時期の育児にはこまやかな配慮とサポートが必要不可欠です。
以下のようなポイントに注意しながら、愛情を込めてお世話してあげましょう。
・哺乳の間隔:2〜3時間おきに授乳が必要です。夜間も間隔を空けずに与えましょう。
・ミルクの温度:人肌程度(約38〜40℃)を保つようにします。熱すぎても冷たすぎても負担になります。
・飲み残しの管理:一度使ったミルクは雑菌が繁殖しやすいため、残ったものは早めに処分しましょう。
中でも特に大切なのは、毎日体重を測って、順調に増えているかどうかを確認することです。
しっかり飲んでいるように見えても、「体重がなかなか増えない」「便がゆるい、または排泄がうまくできていない」といった様子がある場合は、できるだけ早めにご相談ください。
離乳期(生後3〜8週)|ミルクからフードへの自然な移行法
生後3〜8週ごろは、子犬・子猫にとってミルクだけでは栄養が足りなくなってくる時期です。
この頃から、少しずつ離乳食を取り入れ、フードへの切り替えを始めていきましょう。
最初は、食べやすさや消化のしやすさを考えて、以下のようなメニューからスタートします。
・子犬・子猫用のドライフードをお湯でふやかしたもの
・ミルクと混ぜてペースト状にした離乳食
このとき大切なのは、「におい」「温度」「やわらかさ」といった食感や環境に少しずつ慣れさせてあげることです。
一気に切り替えてしまうと、食べたがらない・吐いてしまう・下痢をするといったトラブルにつながることもあるため、「その子のペースに合わせて進める」ことが大切です。
社会化期〜生後半年|食事の量と回数の目安
離乳が終わって、心も体も少しずつ成長していくこの時期。
食事の量や回数も、月齢に合わせて段階的に変わっていきます。
以下を目安に、食事の回数を少しずつ調整していきましょう。
・生後2〜3か月ごろ:1日4回
・生後4〜5か月ごろ:1日3回
・生後6か月以降:1日2回が基本に
この時期の飼い主様からよくいただくのが、「食べすぎじゃないか」「ごはんをあまり食べてくれない」といったお悩みです。
しかし大切なのは、食べる量だけを見て「少ない」「多い」と判断するのではなく、いくつかの要素を合わせて観察していくことです。
・便の状態:ゆるさ・硬さ・回数
・元気さ:遊び方や活動量、睡眠時間のバランス
・体格や体型:見た目の痩せすぎ・ぽっちゃり具合
「なんとなく気になる」「これでいいのかな?」と感じたときには、どうぞ遠慮なくご相談ください。
食べない・食べすぎ…? |よくあるお悩みと獣医師のアドバイス
子犬・子猫の食事について、飼い主様からよくいただくご相談には、こんな声があります
「食べない日があるけど大丈夫?」
「もっと欲しがるけど、あげていいの?」
「食べるのが遅くて残すけど、病気じゃない?」
「フードを変えたいけど、どう進めれば?」
こうしたお悩みには、月齢や犬種・猫種、体格、過去の食事歴などを総合的に見ながら、ひとつひとつ丁寧にアドバイスしています。
<犬や猫によって、こんな違いもあります>
トイ・プードルやチワワなどの小型犬は、胃腸が繊細なことが多く、フードの切り替えは少しずつ時間をかけて行うことが大切です。急に変えると、消化不良や下痢などのトラブルにつながることもあります。
一方で、猫の場合は「におい」や「フードの形状」、「食器の素材や高さ」などに敏感な傾向があり、ちょっとした工夫で食べ方が大きく変わることもあります。
インターネットや本に書かれている情報が、必ずしもその犬や猫に合うとは限りません。
だからこそ、体質や生活環境をふまえて“その子に合った答え”を見つけることが大切です。
まとめ
子犬や子猫の成長はあっという間です。
その中でも、食事の管理は毎日のことだからこそ、迷いや不安を感じやすい部分でもあります。
しかし、食事の量や回数には明確な正解があるわけではなく、体質や成長のペースに合わせて調整していくことが大切です。
「これで合っているのかな?」「ちょっと気になる」と思ったら、どうぞ遠慮なくご相談ください。
当院では、フードの選び方や与え方はもちろん、体重管理・便のチェック方法・日々のお世話のポイントまで、幅広くサポートしています。
子犬・子猫が元気に成長していけるように、一緒に歩んでいきましょう。
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