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犬や猫に咳がみられたらどんな病気が考えられる?|病気や原因を解説

倉敷市、岡山市、総社市、浅口市、玉野市、早島町の皆さんこんにちは。
岡山県倉敷市の倉敷動物愛護病院の院長垣野です。

愛犬や愛猫が咳をしていても、必ずしも病気が原因だというわけではありません。しかし、症状が長引いている場合には、体が異常を訴えているサインである可能性があります。

今回は、【咳がみられたときに考えられる病気】について解説していきます。

■目次
1.よくある犬や猫の咳と考えられる病気や原因
2.診断方法
3.治療方法
4.予防法
5.まとめ

 

よくある犬や猫の咳と考えられる病気や原因


冷たい空気を吸い込んだときや水を飲むとき、リードを引っ張ったときなど、呼吸器に刺激が加わると生理的に咳をすることがあります。生理的な咳であればすぐに咳はおさまりますが、咳が長引いている場合は以下のような病気が疑われます。

呼吸器の異常
感染症(ケンネルコフや猫風邪など)、気管虚脱、喘息、異物誤飲など

心臓の異常
僧帽弁閉鎖不全症、肥大型心筋症、フィラリア症など

 

診断方法


咳の原因が呼吸器の問題なのか心臓の問題なのかを調べるために、レントゲン検査超音波検査を行い、診断します。そして必要に応じて血液検査や血圧検査などを行います。

 

治療方法


治療方法は咳を引き起こしている原因によって異なります。

感染症(ケンネルコフ、猫風邪など)
特効薬はないため、対症療法として咳止めや気管支拡張薬、去痰剤、抗生物質の投与を行います。


気管虚脱
咳止めや気管支拡張薬、去痰剤、抗生物質の投与といった内科的治療を行うことが多いものの、根治のためには手術が必要になります。
ただし、手術は呼吸器専門の病院や大学病院など、ごく一部の施設でしか行われていません。

■気管虚脱についてはこちらから


喘息
症状に合わせ、抗炎症薬や気管支拡張薬、ステロイド薬などの投与を行います。


異物誤飲
食べたものによっても治療法が異なりますが、催吐処置を行って吐かせたり、内視鏡や開腹による異物の摘出を行ったりします。

■異物誤飲についてはこちらから


僧帽弁閉鎖不全症、肥大型心筋症などの心臓の病気
強心薬や血管拡張薬、利尿薬、気管支拡張薬などを投与します。また、酸素吸入や食事療法などを併用したり、手術が必要になったりすることもあります。

■心臓に関連する病気はこちらから
僧帽弁閉鎖不全症について
肥大型心筋症について
三尖弁閉鎖不全症について
拡張型心筋症について


フィラリア症
手術でフィラリア成虫を取り除いたり、予防薬の長期投与を行ったりします。

 

予防法


感染症は予防接種で、フィラリア症は予防薬の投与で発生を予防することが可能です。また、異物誤飲はペットたちの口の届く範囲に飲み込めるようなものを置かない、犬であればお散歩中に拾い食いをさせないようしつけをしっかり行うなどして、発生予防に努めましょう。

予防が難しい病気については定期的に健康診断を受け、早期発見・早期治療を心がけましょう

 

まとめ


犬や猫の咳は呼吸器の問題だけではなく、心臓に異常がある場合にも起こります。いずれにしても治療が遅れてしまえば重症化してしまうこともあります。そのため、なかなか咳がおさまらない場合は、早めに動物病院を受診しましょう

 

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